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| Profile:佐々木 寿人 (ささき ひさと) |
1977年1月12日生まれ。仙台出身。フリー雀荘のメンバー、フリーで打ち続けるストリート系雀士を経て、一転、2006年から日本プロ麻雀連盟に所属する麻雀プロに。
鳴き、リーチを縦横に駆使し、対戦者にプレッシャーをかけ続ける超攻撃的な雀風が特徴。歌舞伎町などが主な主戦場。
近代麻雀に連載された『真剣−実録!!フリーで1,000万貯めた男−』のモデル。今最も注目される若手雀士。 |
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第4回 「セオリーを否定してみよう」
どんな種目にも必ずセオリーは存在する。大事な局面では度々引き合いに出され、その重要性を語られる。例えば野球のバント、あるいは敬遠。幼い頃から何度となく耳にしてくると、その分野には明るくなくても、どの場面に多く見られるかということすら自然と頭に入っていた。麻雀にもそれは当てはまる。今の時代ならセオリー=牌効率と言ってもほぼ差し支えあるまい。例えば、
             (ドラ )
とあれば 切りというのが今や当たり前である。
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今回はそのセオリーという奴をちょっと否定してみようではないかと思う。なぜって実は牌効率というものがあまり好きではないからである。そんなものよりは直感や経験則を大事にしたい。
事実今までもそうやって打ってきた。漫画などで何かの確率をずらっと載せたページに嫌悪感をおぼえるのは僕だけではあるまい。確かにそれを調べた人はすごいと思うけど、麻雀打ってる時は相手の表情とか動作を見ていた方がよほど楽しい。
「この辺張があがれる確率は何%だ!」なんて頭に浮かぶ瞬間もない。あえて言うなら、100%あがれると思っているからその待ちに取るのである。くだらない知識が邪魔をしてあがりを逃したケースは誰にでもあることだろう。ここ一番という時には、セオリーのような豆知識など度外視して、自分の指が選んだ牌を打ってみるのだ。効率を重視しない方が良い結果がうまれたって事、ないだろうか。
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(ドラ 、ツモ ) (南2局7巡目親 33000点持ち)
この手牌は2004年初春のものだ。相手は爺さん、瀧澤、しげる。点棒状況は瀧澤と僅差のトップ目。奴を突き離す意味でも重要な一局である。ツモ ということは、絶好ともいえるドラ表を持ってきたという局面である。標準的な打牌候補は、 といったところか。
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難しい選択ではあるが、決断までそう時間はかからなかった。たぶんほとんどの人が首を傾げたくなるだろう打 、ツモ切りである。この手格好なら普通七対子は見ない。面子手でもドラは2枚使い切れるし、 や をほぐした平和を見るのが一般的である。
しかし、僕の考えは一つ、もう一度この を引き入れるのは恐らく無理だろうと思ったからである。つまりは、例え で聴牌しても出あがりもできないだろうということだ。枚数が目に見えてない訳ではない。"経験則"だけである。
ここは絶対にあがっておきたいのだから僕にとっては自然な打牌という訳だ。次のツモは で打 。同巡、爺さんのリーチ、宣言牌は 。ツモ でとりあえず を外す。一回ツモ切りをはさんでツモ 、打 。 |
            (ドラ )
という手牌になった。こうなれば後はもう"思い込み"の段階である。 か嵌 と心に決め込み、残りは全部河にブン投げてやる!数巡ツモ切りが続き、爺さんの打 をポンして聴牌。ようやくめくり合いにまで持ち込んで残り2巡、僕の気合いがこの局を制した。
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         (ドラ 、ポン   、ロン )
爺さんが をつかんで力なく河に置いた。あのツモ の段階で を外していたらと思うと、ゾッとする最終形になった。手順からみても普通ではあがりを拾えない親っパネをモノにしたのだ。もう取りこぼすことはない。当然段トツのトップである。
手牌に話を戻そう。麻雀とは枚数効率だけで処理できるほど甘いものではない。それだけを頼りに打つならあそこでの打牌は しかない。
            (ドラ 、ツモ 、打 )
↓
            
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こうなって受け入れは、5種12枚という訳だ。大した数字ではない。その部門をあまり気にしたことはないが、多い時は26枚位の受け入れはあるんだろう。しかもこの5種12枚、あまりに苦しい。 や などの1クッションが欲しいところである。ドラが や ならばさすがに を外す局面ではあるが…。棒で打つだけというのも時に虚しい気がするものだ。枚数効率と経験則なら迷わず後者を取る。体で覚えたものは、いつまでも残るものだ。感性は今後も大事にしていきたい。
ところで爺さんのリーチ、何待ちだったんだろう?
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